最新の記事
フォロー中のブログ
カテゴリ
外部リンク
以前の記事
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
①
記号作用部(記号の表現面)と記号の意味部(記号の内容面)の関係はいずれにしても規約的である。 それは、そこに参与する使用者達の間の合意によって成り立つ。 規約は暗黙の場合もあれば明示されている場合もある。この分類は(必要な変更を加えれば)ありとあらゆる記号体系に通用する。しかし規約、特に暗黙の規約という概念はあくまでも相対的なものである。規約にも程度があり、その強さも全員一致かどうかという点にも、拘束力にも、程度の差がある。 例えばそれが絶対的といえるのは道路交通の信号とか化学や代数の表記法などである。礼儀作法や役者の演技や多少なりとも凝固して言表されているレトリック(表現技法)なども、規約はかなり強い。しかし記号作用部(記号の表現面)と記号意味部(記号の内容面)の関係がそれよりもぼやけていて、直感的であり、主観的な場合がある。 ② 記号の意味作用の<コード化(体系化)>にも程度があり、コードと呼んでいいか迷うような解釈を集めただけの体系も存在する。その上で論理的コードのような規則に縛られた囲いと、詩的コードのように解釈にたよる漠然としたものとを分ける境界線がある。ただし、漠然としているからといって詩的コードがコード化の程度が低いというわけではない。詩的コードにもきわめてコード化が高いものが存在することをおことわりしておこう。 ③ 記号とそれを包む記号体系がコード化されたものであるという考え方は基本的に重要である。 コード化とは記号の利用者達が、記号作用部(記号の表現面)と記号意味部(記号の内容面)の関係を認知し、記号の利用に関してその規約に則る利用者間の合意事実である。 ④ 規約の広さ、明確さ、の程度にもいろいろある。 例えば一義的な記号は多義的な記号よりも明確だ。 客観的なディノテーション(表示的意味)は主観的なコノテーション(伴示的意味)より明確だ。 明示されている記号は、暗黙の記号より明確だし 意図的な記号は無意識的な記号より明確だ。 ⑤ 規約が曖昧になるにつれて記号の意味は利用者が異なるごとに変異するようになる。 規約というものは統計的な性格を持つ。つまり規約はある与えられた一集団内でそれを認知し、それを受け入れる個人の数に依存している。規約がいっそう広く明確になるにつれて、記号はますます<コード化>されたものとなる。 ⑥記号は実地の使用によって明確化され、拡大し、そしてコード化(体系化)される。逆にコードが非コード化される場合もあり得る。 ⑦ ある一つの刺激がそれ以降は明示された記号としての地位協定を獲得する、という限界を跡付けるのはむずかしい。記号のこのような相対的な性格は、記号学にかかわる大抵の操作概念に共通するものだ。つまり記号とは場合に応じてその有縁性(記号作用部と記号意味部の結びつき)の程度が変わるものであり、体系とはその構造性の程度が変わるものである。 #
by 7tharc
| 2016-05-11 05:49
①
記号とは刺激、すなわち感じ取ることができる実質であり、その刺激の心内イメージは、 我々の精神の中にある他の刺激の、心内イメージに連合づけられている。 その第一の刺激はコミュニケーションの目的のために、第二の刺激のイメージを喚起する機能を受け持ってる。 この第一の刺激こそ記号である。 ② コミュニケーションの、この定義によると自然指標が記号から外される。例えば人はふつう、雲は雨をふらせるメッセージをもつ記号であり、煙は火がつくというメッセージの記号であるという。しかし記号学ではそれらに記号という地位規定は与えられない。なぜなら雲や煙は我々に情報をコミュニケーションするという意図を持ってないからである。もっともそういう指標は記号として利用できる。例えば天気予報では天気図に雨を伴った雲のマークが描かれたりする。それは、明日は雨が降るということをコミュニケーションする意図があるからだ。つまり記号は必ず、ある意味をコミニケーションする意図を必要とする。 ③ だからといって、我々が感じることができる現実、つまりエネルギーを発信する現実と、それを受信する我々の感覚器官との間には、コミュニケーションと呼ばれてもいいような資格を十分有するものがある。記号の意味(le sens)と感覚(les sens)どちらも同じ1つのsens(サンス)という用語で指し示すような用語方法についてじっくり考えるのも無駄ではない。 つまり古代の語源においてはsentir(感じる)は方向づけることであり、感覚器官と知覚化された対象を、コミュニケーションの連絡関係に置くことである。つまり音を感じ取るsens(感覚)の聴覚は、聴覚が感じるsens(意味)を意図させるものなのである。 もっとわかりやすく言えば聴覚は音の意味を意図させので、これをコミュニケーションと呼んでもいいということである。 ということを述べたうえで、なお我々はそれらを自然的指標にすぎないものと定義する。 ③ 記号はある1つの意味をコミュニケーションしたい意図のマークであると定義するとしよう。 この意図は無意識の場合もおおいにあり得る。そのせいで記号学の分野はかなり広くなる。 古代においては神によって意図を持つメッセージが与えられ、古代人の知識や行動の大部分はそれらの記号の解釈によって成り立っていた。 また 近代の精神身体医学や精神分析学では無意識の意図によるものもコミュニケーションの一方式とみなしている。 超心理学においても意識にのぼらない敷閾化(しきいきか)のメッセージという概念を設定している。 つまり「深層心理学」という形で上記のような考え方を与えられている。 記号学としてもこれを無視することはできない しかしいずれにしても他の記号方式のように「記号作用部」と「記号意味部」の2つの項を含んでいるのには変わりはない。問題となるのは「意味作用の方式」が異なる点である。 #
by 7tharc
| 2016-05-10 21:37
①媒体(メディア)は、特にアングロサクソン系の記号では本、ラジオ、映画、モードといった様々なコミュニケーションの「手段」を表している。
②媒体には「記号の実質」とその実質の支持体すなわち「乗り物」が含意されている。 ③マーシャル・マクルーハンによれば媒体とは我々の感覚や機能を拡張するものである。 例えば、車輪は足の拡張であり、書き文字は視覚の拡張であり、衣服は服の拡張であり、電子回路は中枢神経系統の拡張である。 ④また媒体をマクルーハンがいうようなドラマティックな言葉で表すなら「媒体はメッセージである、」 例えば同じニュースでも、媒体が新聞か放送か週刊誌かネットかによって受信者の受け止め方が変わってくる。 ⑤マクルーハンはメッセージを、熱いものと冷たいものに分けている。これらの語は、専門用語で情報温度という言葉で指示されている。 メッセージが熱いか冷たいかは、そのメッセージに含まれているはずの、記号意味部(内容)を 読み取るためのコード解読要素の量で決まる メッセージがそれをたくさん提示している場合熱いメッセージであり わずかにしか提示していない場合は冷たいメッセージである。 ⑥メッセージの情報温度と結びついたものとして受信者の「参加」がある。 これは欠けている情報要素をメッセージに補給してやる役割をもつ受信者の参加度である。 熱いメッセージおいては多くの意味は発信者によって与えられているが、 冷たいメッセージの場合、多かれ少なかれ意味を与えるのは受信者であり、この事実によって受信者はコミュニケーションそのものに関与する。 例えば組み立て工程の流れ作業プログラムは熱いメッセージであり、多くの意味を受信者に与えているので その結果、労働者はどんな選択権もどんな決定権もほとんど存在しない。これはつまり「労働者はほとんどの参加を拒絶されている」ということである。 これに対立するものとして職人的な技術における技法上の指示、ルール、手法の体系があげられる。 それは冷たいメッセージであり、乏しい意味しか受信者に与えてないので、受信者が欠けている情報要素をメッセージに補給してやる必要がある。つまり受信者が参加する必要がある。 ⑦個人性と集団性とを区別について ここでいう個人性とはわれわれの間にある差異を定義づける「個人的差異」 集団性とはわれわれと他人との相似を定義づける「社会的相似」である。 <例1> 知性的解釈の個人的差異が増えれば その知性的解釈についての社会的相似は減る 反対に 感性的解釈の個人的差異が減るということは 感性的解釈の社会的相似は増える <例2> 知性的解釈の個人的差異が減れば その知性的解釈についての社会的相似は増える 反対に 感性的解釈の個人的差異が増えれば その結果、感性的解釈の社会的相似は減る この枠組みに当てはめると我々の文化は<例2>に偏っていると思われる 例えば 科学やプログラムなどによって個人の持つ知識の差異は少なくなっている 感性の多様化は芸術の社会的相似を否定する。 ※一般的に大衆芸術とされるもの(例えば西部劇、連載漫画、推理小説、シャンソン、)は社会的相似を多くもつが、それは芸術ではなく娯楽と定義する。ここでの娯楽とは(恐らく)遊戯でありメッセージ(媒体)ではないものである。 ⑧知識の構造化は感性の非構造化を引き起こす、またその逆もある。それらの諸構造の総体が1つの文化体系を作る。その文化体系の中ですべては互いに提携しあい知覚の構造、すなわち現実を捉える統覚方式をつくる。 これが少しでも修正されると体系全体における新しい構造化が引き起こされる。(古代と現代においては知性的経験と感情的経験との関係が異なる)それを引き起こすのは媒体であり媒体こそすべての文化のカギである。 #
by 7tharc
| 2016-05-10 15:35
記号が持つ機能を挙げていく
①対象照合的機能 これはメッセージとその照合先である対象との関係を定義づけるものである ②情動的機能 これはメッセージと発信者との間の関係を定義づけるものである この①②はコミュニケーションの基礎であり、「互いに補完的であり競合的である」 その為「言葉の二重機能」と呼ばれる ①の対象照合機能は認識的で客観的な機能であり ②の情動的機能は感情的で主観的な機能である ③働きかけ機能(あるいは命令的機能) これに定義される機能は「メッセージ」と「受信者」との間の関係である。 全てのコミュニケーションは「メッセージ」によって「受信者」に反応を起こさせる事を目的としている。 これは客観的な知性(①の対象照合的機能)によって呼びかけられることもあれば 主観的な感情(②の情動的機能)によって呼びかけられることもある ④詩的機能(あるいは美的機能) 芸術作品における照合対象はメッセージそのものであり、その場合メッセージはコミュニケーションの道具であることをやめ、コミュニケーションの対象になる。このようにメッセージ=照合対象であるから、照合対象自らが意味作用を担うことになる ⑤呼びかけ機能 コミュニケーションを確認したり、維持したり、停止させたりする目的を持つ。 例えば「もしもし、きこえますか?」 「あなた、きいてるんですよね?」「ええ、なるほど」 「もう、話すのやめましょう」 などである。 呼びかけ機能はあらゆる同盟関係で重要な役割を持つ、同盟関係としては儀式、祭典、式典、演説、訓示、家族や恋人、友人の会話などがある。そのような会話では大切なのはコミュニケーションの内容よりも、むしろそこにいる事実でありその集団への愛着を認めるという事実である。 呼びかけメッセージの照合対象はコミュニケーションそれ自体である。 ⑥メタ言語的機能 この言語の目的は、受信者によって理解されないような恐れのあるような記号の、意味を規定することである。 例えばある語を「」でくくったり、もっと明確にするため説明を加えたりする。 ⑦理解することと感じること 対象照合的機能(客観的で認識的)と 情動的機能(主観的で表現的)は単に競合してるだけではなく互いに反比例している。 またそれは経験の2つの極となっており 「言葉の2重方式」とよばれ、ありとあらゆる言葉の意味作用に当てはめて考えることができる 例えば感情(愛や悲しみ恐れ)的である場合は理性は抑制される。 反対に理性的である場合、感情(愛や悲しみ恐れ)は抑制される 理解する働きは対象(客観)にかかわるものであるが 感じる働きは主体(主観)にかかわる 知性的認識という記号方式は感情的認識を捉えることができないし、その逆もおなじである また、芸術の機能は理解させることではなく、感覚を味わわせることである 故に芸術はイコン(写像←対象物をあるがままに写して描き出すこと。)的でありアナロジー(機能が似ている←共感的)な意味作用の方式に帰するものである。 ⑧意味と情報 コード(記号体系)には3つのタイプがある Ⅰ区別的Ⅱ系統的Ⅲ意味的 Ⅰ区別的 このような記号体系ではその関係性から意味が生まれる Ⅱ系統的 このような記号体系では記号群をその体系の中に包括している、 例えば哺乳類は必然的に脊椎動物であることを含意している Ⅲ意味的 このような記号体系では記号自体が記号一つ一つが独立して意味を持っている、 例えば雲は雲だし、黄色は黄色である 意味作用を豊かに持ってる記号ほど、一層拘束を受け、構造化され、より社会化したものである。 また反対に意味作用に乏しい記号は自由であり、無秩序であり、単一要素的である。 ⑨注意と参加 注意とは照合対象に対するメッセージ受信者の「知的関心」の尺度である 知的な関心と 感情的な関心とを混同してはいけない 知的な関心は「メッセージ」に重きを置き 感情的な関心はその内容は二の次となる なぜなら感情的な関心は、同一歩調に引き込むことを目的としているからである。 (例えば何かの歌や踊り、パレードなどの目的は受信者を同一歩調に引き込むことを目的としている) それは感情的な同盟関係や協力関係を築くことであり、注意とは反比例の関係になる。(感情は知性的理解を妨げる) #
by 7tharc
| 2016-05-10 07:17
記号学とは記号体系を研究する科学である。
ここでの記号とは、非言語的なものも含めたものであり、さまざまな記号体系が存在する。 ここでは枠が制限されているため、記号体系がもつ分類を3つだけに絞ることにした。 それは ①科学および技術的な記号 ②社会的な記号 ③美的な記号 の3つである。 #
by 7tharc
| 2016-05-10 07:10
|
ファン申請 |
||